nagiosのお題はWindows Serverの監視です。
前回までに、nagiosのインストールが完了し、メールの設定も追加しました。
ファイルの更新を監視して、ファイルが一定期間監視出来ているかを監視することにも成功しました。
今回は、Windows Serverを監視します。
あちこちで紹介されている内容を確認しましたが、インストールは色々と課題があるようですね。
特に、Linuxのアクセス権については、各サイトで記載されている内容には課題が残されているとみてよいでしょう。
本サイトで記載している内容でも、アクセス権の付与に関しては、SELinuxの課題などを考えると完ぺきとは言い難い状況にあると思いますが、SELinuxの設定を施すことで回避が可能であることを記載しており、回避策を練る必要があると思います。
さて、そんな課題を一旦棚上げにして、Windowsサーバの監視に移りたいと思います。
Windowsというか、Windows(クライアントOS:7とか8とか10?はやってないけど・・・)でも同じことになると思います。
他のサイトでは、監視ホストつまりnagios本体をインストールした環境における設定をまずは整えてから、Windows側の設定を行っている様なサイトもちらほら見受けられますが、まずは、Windows側の設定を行いたいと思います。
それでは、最初に環境の説明を行います。
1.今回の対象環境
nagiosホスト : Linux Cento OS 6.x
監視対象 : Windows Server 2012 R2
nagios本体バージョン:4.1.1
2.Windows側の準備作業
それでは、最初に以下のサイトから必要なモジュールをダウンロードします。
https://www.nsclient.org/download/
2015-12-16現在において、上記のホームページ上では0.4.4.15がLatestリリースとされていますが、画面上部の「Download」には、0.5.0と0.4.4が見受けられます。
0.5.0のstable releasesが提供されていれば、それを使うのが良いと思いますが、現時点ではnightly buildsしか提供されていませんでした。
どうしても試したい方は、nightly buildsを使ってみるのも良いのですが、stable releasesを選択する方が良いです。
Download→0.4.4を見てみると、0.4.4.19が最新のstable releasesとして提供されておりましたので、そちらを使うことにしました。
ということで、今回使用したのは、NSClient++ 0.4.4.19です。
必要に応じて、最新版をご確認下さい。
ダウンロードしたNSCP-0.4.4.19-x64.msiをダブルクリックすると以下の画面が開きます。後は画面の指示に従って進めます。
「Next」ボタンを押して次へ。
「Generic」で良いと思います。「op5」の事例が見つからなかったのもありますが、過去にセキュリティ問題を抱えた経緯があるので、心配掛けないためにも取りあえず、「Generic」としました。
個人的には、「Custom」もしくは「Complete」でLuaスクリプトまで入れたい気持ちもあるのですが、稼働している環境にLuaを入れてドタバタするには嫌なので、取りあえず「Typical」で作業を進めます。
ここからよく解らん(^^ゞ
Allowed hosts : NagiosをインストールしてあるサーバのIPアドレスを入力します。
Password : 任意のパスワードを指定します。
Modules to loadには、必要な項目をチェックします。
Enable Common Check plugins :基本モジュールなのでチェック
Enable nsclient server (check_nt) :こちら対象となるWindowsの死活監視を行うためにチェックします。
Enable NRPE Server(check_nrpe):使うのでチェック。
一応、Secureな状態にしてみました。
SNCAとWebは取りあえず全部チェックしてみます。
インストールの準備が完了しましたので、「Install」ボタンをクリックしてインストールを開始します。
Windows側から変更の許可を求められますので、こちらも「はい」をクリックしてインストール作業を進めます。
インストール作業中です。そんなに時間は掛かりませんでした。
インストールが完了しました。
タスクマネージャ→サービスを確認して、NSClient++が起動していることを確認出来ます。
インストールが成功している様子なので、以下続いて設定を少しだけ変更します。
コントロールパネル→管理ツール→サービスを起動します。
「NSClient++(x64)」をダブルクリックして、プロパティの変更を行います。
「ログオン」タブを選択。
「デスクトップとの対話をサービスに許可」にチェックを入れて、「OK」をクリック。
以上で、Windows側の設定が完了しました。
3.Nagiosホスト(Linux)側の設定
1)nagiosの監視項目を追加する。
/usr/local/nagios/etc/nagios.cfgファイルにある以下の行を有効にする。
cfg_file=/usr/local/nagios/etc/objects/windows.cfg
2)windows.cfgの設定を変更する。
1 2 3 4 5 6 7 |
define host{ use windows-server ; Inherit default values from a template host_name winserver ; The name we're giving to this host alias My Windows Server ; A longer name associated with the host # address 192.168.1.2 ; IP address of the host address 123.456.789.xxx ;IP address of the host } |
addres項目に対象となるWindowsのIPアドレスを指定する。
3)nagiosの再起動
設定内容の確認を
1 |
# service nagios configtest |
で実施して問題なければ、nagiosを再起動します。
1 |
service nagios restart |
以上で設定が完了し、確認を実施すればOKです。
なお、別途Windows側で、5666と12489ポートを解放する必要があります。