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GDAL/OGR インストール:Rocky Linux 8/9

最近、PostGIS環境作ったりすることはあったのですが、オーソドックスにGDALだけ入れたい!ということで、久しぶりにGDAL/OGRのインストールをしようと思ったら、サクッとエラーが。。。

どっかのサイトでPowerToolsリポジトリを有効にすればって書いてあったので試してみる。。。

無いって言われるし・・・
リポジトリの設定を確認してみると。。。。あるんだけど。。。
/etc/yum.repos.d/Rocky-PowerTools.repo

全部小文字ですね(^^ゞ
※下記のコマンドでPowerToolsリポジトリを有効にしても良いのですが、これからも必要そうなら、enable=1にしておくと楽だと思います。

参考にしたサイトでは、大文字使ってたんですけど。。。仕方が無いですね。
ついでに、proj-develも入れておきます。
GDALを入れると、projは入ってくれるのですがproj-develまでは入ってくれません。
今回、ちょっと必要になりそうなのでついでに入れておきました。

後は、Yesということでインストール出来ると思います。

しかし、PowerToolsを常に許可しておいた方が良さそうですね。

ちなみに、インストール確認は以下で行えます。

GeoTiff 座標系変換と結合

前提

国土地理院の地理院地図やGoogle Mapで提供されている航空写真を用いずに、独自に入手した衛星画像や航空写真を用いて広範囲の画像を表示させようとした時、座標系の変換と画像の結合が必要となります。

一般に入手される航空写真などで提供されている画像の座標系はJGD2011など、Web上では使い難い座標系を用いている場合が多く見受けられます。
その為、多くの場合には、座標系を変換する必要が生じるのです。
本資料では、この作業を行うための環境について説明し、衛星画像や航空写真などを用いて、座標系変換を行ってから画像を結合する以下の手順について説明します。

  1. 環境準備
  2. 画像の座標系を確認する。
  3. 座標系を変換する。

では順番に進めましょう。

環境準備

環境準備と言いましても、インストール方法については割愛します。
既に、本サイトでも紹介をしているOSGeo4Wをベースにお話しを進めます。
ただし、衛星画像や航空写真を結合する作業を行うには、正直申し上げてWindows環境はあまり適している環境とは言えません。
その理由としては以下が考えられるでしょう。

  • コマンドライン(シェル)が使い難い
  • 元々メモリの消費が激しく、大量のメモリを消費する作業では使い勝手が悪い。

数枚の画像を扱う程度であれば、GISツール(QGISなど)を用いて、ちまちま行うという方法もあるでしょう。パッチ処理などでまとめて出来るよ!という方もいらっしゃるとは思いますが。。。無視!

ということで少し作業がやり易いように1つツールを入れて作業を行っています。
また、一部の操作に関しては、Linux上で作業を行うかも知れません。

環境としては、以下の環境を準備しました。

Windows 10
OSGeo4W (GDALが入っていればOK!)
 参考情報:https://trac.osgeo.org/osgeo4w/wiki/OSGeo4W_jp
 過去の参考情報:https://tech.godpress.net/?p=368
Gow
 参考情報:https://ja.wikipedia.org/wiki/Gow

実際の作業ではGDALを使用します。
GDALのみをインストールした環境を準備されている方は、その環境を用いてもOKです。(って、そんな環境造っている人が、このサイトを参考にされるとは思いませんが。。。)

画像の座標系を確認する

OSGeo4Wをインストールしている場合、QGISで確認しちゃおう!という方は、GUI上でプロパティ確認で終わっちゃいますね。
でも今回は、コマンドライン操作が基本となりますので、コマンドで対処します。

Gowをインストールしていると、Linuxと同じような感覚でコマンドラインの操作が行える様になります。

なんでコマンドラインで作業を行うかと言いますと、入手した画像が全て同じ座標系であれば、あまり大したことではないのですが、時折、異なる座標系の画像を提供されて結合する場合があり、全ての画像を同じ座標系に統一しないと画像を結合した時にズレが生じて隙間が発生するのです。
間違って座標変換を行わないためには、事前に元画像の座標系を確認しておく必要があるためです。
では、実際のコマンド操作に関して説明します。

以下のコマンドは1つのファイルに対して座標系の確認を行うためのコマンドです。

複数のファイルに対し一括して確認を行う場合は、対象ファイルがあるフォルダーへ移動してから、以下のコマンドを実行します。

「gfind」コマンドは、Linuxの「find」コマンドをGowが実装したコマンドになります。

最初の引数「.」は対象となるフォルダーを指定しています。
対象フォルダーへ移動せずに、直接フォルダーを指定しても構いません。

-name *.tif :対象となるファイル名を指定します。ここではワイルドカードを用いた指定を行いました。全てのtifファイルが対象となります。

「|」で次のxargsコマンドへ出力結果を引き渡しています。
xargsコマンドでは-n 1とすることで、ファイル名を一つづつ処理します。
gdalinfo <ターゲットファイル>がファイル数分処理されます。

最後に、grepで必要な行だけを取得しています。

座標系を変換する

今回は、以下のフォルダー構成を想定して作業を進めます。
<作業フォルダー>—<EPSG102617>
         |
                                   +<EPSG4326>
コマンド操作は、<作業フォルダー>で行います。
<EPSG102617>は元の画像が保存されているフォルダーです。
先程の確認で座標系がEPSG:9001となっていましたが、内部ではEPSG:102617が正式な座標系となるためこの様にしています。

<EPSG4326>は座標変換後の画像ファイルを出力するためのフォルダーです。

既にお分かりのことと思いますが、本資料では、EPSG:102617(9001)→EPSG:4326の座標系変換を行います。

少し長くなりますが、以下のコマンドを実行してみましょう。

gfindコマンドで対象ファイルを特定し、そのファイル名だけを抜き出し、gdalwarpコマンドへ引き渡しています。

gdalwarpコマンドでは、-s_srsで元の座標系(102617)を-t_srsで指定される座標系(4326)へ変換を行うことを指定しています。
-srcnodataでは、元画像の中にある不要なデータのカラーコードを指定しています。同様に-dstnodataで出力時のノーデータを指定しています。

-srcnodataや-dstnodataを指定しなかった場合、画像の繋ぎ目に隙間が生じ、黒く筋が入ってしまうと思います。
座標変換に伴う歪により生じた隙間が黒色で塗潰され、それが隙間となってなって見えている状態になります。

これを除外するために、-srcnodataと-dstnodataを用いて不要なデータ部分を見えなくしているのです

余談・・・画像結合に関して

これだけの画像を準備したのですから、画像結合の話を少しだけ。。。
実は、画像結合してタイル画像を作成する予定だったのですが、マシンの不調とその必要性が無くなってしまったので、余談として記載します。

画像の結合にはgdal_mergeを使用します。

コマンドはこんな感じです。

-a_nodata “255 255 255″を追加した方が良さそうに思います。
環境変数GDAL_CHACHEMAXの値を出来るだけ大きくすると良さそうです。
ちなみに、gdalbuildvrtで仮想ファイルを作成して作業を行う方が効率良いとも思います。

こんな感じでしょうか?
タイル化などにご興味のある方は、別途ご連絡ください。

OpenSceneGraphをLinuxへインストールする。

今回は、CentOS 7へOpenSceneGraphをインストールする手順について記載する。

ソースの取得

まず、ソースをダウンロードする。
以下のサイトから最新のソースを取得した。

https://www.openscenegraph.org/index.php/download-section/developer-releases

Stable Releaseを使用することも考えたのだが、しばらく更新がないので最新盤を入手した。

Stable Releaseを使用することも考えたのだが、しばらく更新がないので最新盤を入手した。

ダウンロードする方法は、まず適当なディレクトリへ移動して、以下のコマンドを実行する。

svn co https://svn.openscenegraph.org/osg/OpenSceneGraph/tags/OpenSceneGraph-3.5.1 OpenSceneGraph

OpenSceneGraphディレクトリ下にソースがダウンロードされるので、この後コンパイルなどを行う。

ツールの準備

gccなど基本的なツールはインストール済みであることを前提とする。
まず必要となるのが、cmakeである。
以下のコマンドを実行しcmakeをインストールする。

間違いが無いことを確認して「y」を押して次へ進む。(以降説明は省略する。)

必要なのはこれだけです。
その他に必要なライブラリ等はこの後で適宜インストールを行う。

ちょっと待った!!

OpenSceneGraphは色んなパッケージを使うため、標準のリポジトリだけではすべてをインストールすることが出来ない。
そこで、EPELリポジトリを頻繁に使うことになる。
作業に入る前にEPELリポジトリを入れておくと便利だ!

入れ方は色々とあるんだけど、長ったらしい名前は苦手なのでyumで入れちゃいましたw良いのだろうか?

これ以外と便利なんだけど、なかなか紹介さていない。

コンパイルの前準備(cmake)

OpenSceneGraphのディレクトリへ移動して、cmakeを実行する。
README.txtに基本的な手順は記載されている。

最初の方で、「not found」とか「Failed」とかいっぱい出ている。
これから、それらを取り除いていく作業を行う。

出来れば、2つ以上のコマンドライン操作が出来る状態にして、上記のコメントを観ながらインストール作業を続ける。

手始めに以下のエラーを取り除く!

コマンドラインでcurlコマンドは操作可能だと思うのだが???という時には、こんな感じで探してみると見付かる。

上の例では、curl.x86_64とlibcurl.x86_64とpython-pycurl.x86_64はインストールされている。
libcurl-devel.x86_64はまだインストールされていない。

概ねこれらのメッセージで表示さている内容は、「-devel」が付いたパッケージがインストールされていないことが多い。

いつもの様にyumでインストールを行う。

こんな感じの作業が暫く続く。。。。。

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2017-09-09追記:
下記URLにyumでインストールするパッケージをまとめました。
少し楽になるはずです。
https://tech.godpress.net/?p=778
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次は、Jasperが無いと言われているので、

コメントでは、「Jasper」となっているが、探してみると小文字だったりすることもあったり、幾度か以下のコマンドを実行して探していく。

yum list | grep -i xxxxx
(「xxxxx」には対象となるパッケージ名称を指定する。)

実際に入れたパッケージは以下の通り。

よく見ると、GDALも入っている。
GDALはEPELリポジトリが必要なので、先に説明をしていますがリポジトリの登録をお忘れなく。

GDALのインストールは、他でも使用する可能性があるので真面目にインストールすることにする。(何時もまじめじゃないのか?)
そんなことはどうでも良いんだけど、以前にGDALをCentOS 7にインストールした記録があるのでそちらを参考にする。

CentOS 7にGDALとprojを入れる。(https://tech.godpress.net/?p=569)

簡単にコマンドだけ

と、ここまでは比較的順調なのです。
ここから面倒なffmpegのインストールが待ち受けいます。。。

でどこからともなく、

こんな感じになっているので、取り敢えず全部入れちゃえ!ということで

とやってみました。

試しにcmakeを再度やってみるとこんな感じかな?

大分減りました!

しかしここで悩ましい「gta」ってなんだ?
解らない時にはyum先生に聞いてみる。

libgtaは入っているから、多分libgta-devel辺りが怪しい。

gtaが見つかったみたいだからOK!
#半ばヤケクソです!!

次ぎもSDL2とSDLが。。。
同じようにこんな感じであたりをつけます。

そんでもって要らないパッケージがインストールされることが無いようにちゅいしながら。。。だけど解らないw
と言うことで、ググって&Wiki見てみる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/SDL

なんとなく全部必要そうだから。。。。

後少し!と思っている現在。

経緯は省略して以下のコマンドをひたすらに調べつつ打ち込む!

一区切りが付いたところで、cmakeをもう一度走らせてみると。。。。

こんな感じになっている。

もう一回cmakeを実行するとこんな感じ。

ここまでが通常の手順どおりだと思います。
でも、cmakeって何度かやり直すと以前に出て行たメッセージが出力されなくなったりして、実際にすべてが準備されているかどうかが不安になります。

そこで、便利なツールのご紹介です。

ここまで真面目に読んだ方には御免なさいm(__)m
cmake-guiを使います。

インストールは至って簡単です。

これだけです。

cmake-guiを実行すると、こんな感じで見ることができます。

次回はこちらの使い方を説明します。

 

 

CentOS 7にGDALとprojを入れる。

CentOS 7にGDALを入れます。

メンテナンス性を考えると、yumで入れたい。

ということで、EPELのリポジトリを登録してGDALをインストールする。

1)EPELリポジトリの登録

まずはyumを使ってepel-releaseのリポジトリをインストールします。

こんな感じでインストール完了!

epel-releaseリポジトリを明示的に使用する(通常は使用しないで、必要な時だけ使用する)場合は、以下の設定を行う。

この設定を行った場合には、yumのオプションに–enablerepo=epelを指定していないとEPEL-Releaseリポジトリは参照されません。

試しに、enabled=0の時と1にした時とでインストール対象が変わることを示します。

<EPEL-Releaseが参照されない(enabled=0)場合>

 

<EPEL-Releaseを参照する(enabled=1)場合>

19-23行目でprojが参照されていることを確認できます。
この状態になると、projをyumでインストールすることが出来ます。

以下では、enabled=1(明示的に指定しないで使用する)で作業を進めます。

2)projのインストール

ここまで来たら簡単です!
projをインストールします。

おしまし!。。。じゃない、まだGDAL入れてないしw

3)GDALのインストール

GDALのインストール手順を書きすれていました(^^;

こんな感じです。

出力されているコメントを見るとOGRの名前が見当たりませんが、OGRもしっかりと入っています!

試しにこんな感じで確認できます。

ということで、今度こそおしまい!